初泣き、初映画にオススメの1本。
2013年 01月 12日
今大ヒット中のミュージカル映画、『レ・ミゼラブル』、昨年公開してすぐに行って来ました!!
原作はヴィクトル・ユーゴーの同名作品。日本では『ああ無情』としておなじみです。
19世紀のフランス、パンひとつ盗んだ罪で19年もの長い間投獄されていた男ジャン・バルジャン。
彼が出獄してから、人のために生きる物語。
ものすごく簡単にまとめるとこうなりますが、実際には、
仮出獄後に逃亡した彼を追い続ける警部ジャベール、
彼がひきとった孤児コゼット、その母ファンティーヌ、
革命を志す学生たち、
コゼットが預けられていた宿屋の夫婦とその娘エポニーヌなど、
さまざまな人々の物語が絡みあい、進んでいく群像劇です。
原作は文庫本で4~5冊にもなる大作です。
以前仕事で、ミュージカルの入門書をつくらせていただいたほど、ミュージカル大好きな私ですが、
『レ・ミゼラブル』は別格。
日本各地、ニューヨーク、ロンドンで合計100回は観劇したほど大好きな作品です。
だからこそミュージカル映画化にちょっとした不安ももちつつ、公開日を迎えましたが、
2時間38分の長さを感じさせない、すばらしい映画でした。
この作品の面白さは、バルジャンをめぐるいろいろな人のそれぞれの人生が、
絡みつつ、つながりつつ、描かれているところ。
観ている側の生きている状況によって、観るたびに注目する人、できごとが変わってしまうのが、
面白いところです。
主人公のバルジャンの人生に共感するもあり、
コゼットの恋物語を楽しむもあり、
片思いのエポニーヌの気持ちに入れ込むのもあり……。
ハハになってからゆっくりと観るのは、今回の映画がほぼ初めてだったのですが、
今回も新しい視点がありました。
ハハの視点からみたコゼットの人生。
宿屋の夫婦にいびられ抜かれているときは、自分の子どもがこんなことをされていたら……
会えないファンティーヌが死ぬときは、もし自分がいなくなったら子どもの人生は……
コゼットが恋に落ちたときは、自分の子どもがだれかを好きになったら……
コゼットの恋人を助けるバルジャンの行いをみて、自分の子どものためにこんなことができるだろうか……
作品全体をドキドキしながら楽しみ、
映画化で追加された新曲がどこで出てくるかワクワクし、
いつも泣くところで泣き、
さらにこうして新しい視点で感情移入し……と、
大興奮の2時間38分でした。
映画館を出る頃には、涙ですっかりスッピンに(^_^;)
録音した音源にあわせて演技をするという通常のミュージカル映画の手法ではなく、
演技をしながら実際に俳優たちが歌うという方法がとられたということもあったのでしょうか。
舞台ファンとしても、違和感なくのめり込める演出。
さらに映画ならではの緻密な情景の描写。
1回観ただけでは、まだまだ気になるところがいっぱい。
なんとか時間を見つけて、あと数回観に行きたいものです。
そして、今年上演される舞台もますます楽しみになってきました。
by wm_tonn | 2013-01-12 13:23 | いきぬきのじかん